余韻が残るローランギャロスとロンシャン競馬場 [Paris]

パリは大都市。凱旋門、エッフェル塔、ルーブルなど見るべきものが沢山ある。
どれも素晴らしいものばかりだけれど、観光客向けの名所以外にも行きたいところが
沢山あって困る。そんなひとつがロンシャン競馬場だ。

ロンシャンと言えば、フランスのバッグメーカーの名前が真っ先に浮かんでくるが、
実は世界で最も美しいと言われる競馬場の名前でもある。その歴史は1857年の開場にさかのぼり、
最初のレースにはかのナポレオン3世が妻を伴って観戦したという歴史的な場所だ。
開催日を調べると、ちょうど月曜日にレースが行われるらしい。ロンシャン競馬場はあの全仏
オープンが行われるローランギャロスの隣にあるんだよと今回のイタリア旅行中に知り合った
高倉健似のMさんからメールで教えてもらった。折しも日曜日に全仏が終わったばっかりだ。
かつてはテニス小僧だったこともあり、ぜひローランギャロスものぞいてみたい。
そこでローランギャロスとロンシャン競馬場を訪れることに決めた。

ローランギャロスの最寄り駅に着いたとき、おじいさんに道を聞いた。ローランギャロスを
回ってロンシャンまで歩いて行くと言うと、彼は自分の読んでたスポーツ新聞の競馬欄を
切り取って僕にくれた。しかし、破るのに手間取っていた隙にバスが来て去ってしまった。
信じられない運転手だと憤慨するおじいさん。ごめんおじいさん。

その新聞の切れ端によると、競馬場の開場は13:20で第一レースは13:50からだと書いて
あった。どうやら少し早く着きすぎたようだ。仕方がないのでもう一度地下鉄に乗り直し
カルチェラタン方面へ行き、パンテオンなどを見学して再び戻ってきた。パリの地下鉄
はくまなく張り巡らされていて機動性があり、こういうときに便利だ。
そしてローランギャロスと書かれた方面へ向かって歩き始めた。初めての者にとっては
少し分かりにくい。でも全仏の開催期間中は人の波が勝手に目的地に連れてってくれるん
だろう。

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ローランギャロスと書かれたボードが。胸が高鳴った!

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全仏開場の案内板が。

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センターコートか?

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昨日決勝戦が終わったばかりで撤収作業の真っ最中だった

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『ちょっとだけ写真撮らせて』と頼んだら、頑なにダメと拒絶された。ケチ

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偶然歩道の柵越しに見えたコート。赤土の色がすごい。確か杉山愛のブログにローランギャロス
の赤土は洗濯しても色が落ちないと書いてあったような気がする

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チラリと見えた観客席

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伊達も杉山も錦織もこのコートで頑張っていたことがあるんだろうかなんて一人想像する

さて、ローランギャロスを後にして今度はロンシャン競馬場を目指す。隣と書いたが
実は同じくブローニュの森の一角にあるものの15分ほど歩くらしい。

歩けど歩けどロンシャンが見えてこない。もう開場時間は過ぎた。あと20分でレースは始まる。
ちょっと焦ってきた。その辺りは人が歩いていない。競技用自転車の集団が横をビュンビュン
通り越してゆく。あとで分かったことだが、ローランギャロスからロンシャンへのアプローチを
間違え遠回りしてしまったらしい。レースまであと10分となった時、いよいよ走ることにした。

さっきカルチェラタンで食べたクレープが重い!その上、革ジャンにリュックといういでたちだ。
瞬く間に汗が吹き出してきた。しばらくして前方の緑の間から白い建物らしきものがチラホラ
見え始めた。ふう。馬が走るのを見にきたのに自分が走ってどうするよなんて言ってる場合
じゃない。今日は第一レースが肝心なのだ。是が非でも着かないと。
やっとの思いで着いたときには汗でぐしょぐしょ状態だった。

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最初は木造の建物だったらしいが、1904年に石造で立て直されたらしい。これがそのときの
建物かは不明。

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この日の観客はまばら

入場料3ユーロ払って中に入るとふと前方のパドックで馬を引く人の姿が見えた。
ゼイゼイ言いながらたどり着くと、10番と16番の馬がなんとなく目立った。今日は頭に
浮かんだ3という数字にあやかり、3番単勝で行こうと決めていたがこの10と16も加える
ことにした。そのまま馬券売り場に直行し、3、10、16を一口ずつ計6ユーロで購入。
今日はあくまでもお遊びなのでなのでこんなもので。

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ロンシャンの馬券

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今日のレース表とおじいさんにもらった競馬欄

スタジアムのエスカレーターを上り中に入った。『ひろっ!』というのが第一の印象だ。
向こうに風車のようなものも見える。すごいなこの競馬場は。階段を降り芝生の真横まで
行ってみた。そのとき、余韻に浸る間もなくいきなりレースは始まった。フランス語の実況解説
が何かまくし立ててる。一回の芝生に居るのでいまどの辺りを走っているのかわからない。
スクリーンを見ても場所の見当がつかない。戸惑っているうちに右手のコーナーから馬が
疾走してくるのが見えた。そうこうするうちに以外とあっさりと横を通過して行った。
順位もよく見えなかった。ありゃ、すっかりレースを見損なってしまったぞ。

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レールを終えて戻ってくる馬

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ジョッキー同士 くだけた調子で会話をしていた

この競馬場の場所は、もとフランス革命のときに破壊された女子修道院の跡地らしい。
奥に見える風車はそのときのもののようだ。

しばらくして電光掲示板に結果が映し出された。
うん? 16という数字が表示されている。どうやら1位に入ったようだ。やった!
なんとビギナーズラックで勝ってしまった。

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2ユーロが15ユーロちょっとに。

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関係者しか入れないスペース。洒落たカフェのようなものもあった

この日の競馬場は少し閑散としていた。これが凱旋門賞などのときはすごい人出なのだろう。
競馬場もやはり人でごった返している方が面白い。でもそうなると自分も熱中してしまい、
相当な寄付金を置いてくる羽目になるだろう。
ギャンブルは買っている時に止めるのが勝利の鉄則だと言われる。
それが簡単にできれば苦労はないんだけどね。

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コメント 1

ilprimo

初めてのチャレンジで当たるとはすごいですね。2ユーロから15ユーロに増えるとうれしいですね。その気持ちよく分かります。行ったことのない施設の中が見れてよかったです。
by ilprimo (2013-06-16 10:31) 

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