パリジャンのワードローブより思ったこと [Paris]
パリに来て3人のパリジャンの部屋を垣間見た。
そこで思ったことを一つ挙げるとすれば、『服を着倒す』ということだ。
パリジャンのワードローブはどこもくたくただ。服はところどころ破れヨレヨレ。
靴もかかとはすり減り、革ははげかけている。一見するとゴミかと思う。
でも彼らはそれを羽織り、それを履き、颯爽と町に飛び出してゆく。
そんなくたくたな服を着ていてもパリジャンはどこかお洒落に見える。
おそらく長い間身に付けていることにより服が体の一部になっているんだろう。
日本のおやじのスーツ姿も同じ理由から似合って見える。
そして察するに、自分に対する揺るぎない信頼が服を支配下においているんだろう。
『自分の装いを決めるのは自分』と。個人主義のベースもあるのだろう。
多民族が入り乱れて住むパリは装いも様々だ。
アフリカのダボ服を着た人やイスラムの長いスカートに頭を覆った人、ターバンを
巻いた人なども普通に町を歩き、色彩もいろいろだ。服装に関する不文律が少なそう
から服を選びやすそうだ。日本ならば選ぶ時に多少なりとも他人にどう見られるかを意識
してしまう。自分がそうだ。これを着ると、『あいつ頑張っちゃってるな』なんて思われ
そうだから無難なこの色にしておくかと。そう、『無難』という二文字が日本人を縛る。
フランス人のような格好を東京でしてたら、奇異の目で見られるかもしれない。
ヨレヨレの革ジャンに、色のはげた靴。『あの人、生活に困ってらっしゃるのね』なんて
近所のおばさん連中の格好のネタになるのは間違いなさそう。そう。日本で一番楽なのは
男性ならスーツ姿なのだ。これさえ着てれば大衆の中に紛れ込めるから。
スーツ姿の人のほうが圧倒的に少ないフランス。
日本人のようにきれいなファッションに身を包んでいないフランス。
でも、そこには自由な空気が流れている。
自分はこれが好きだからこれを着ていますというごく当たり前の空気が。
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